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前回のエントリに引き続き,大阪府中学生チャレンジテスト中2社会A問題の大問3・4を分析していきたいと思います。
大問3
大問3は,難易度の面からは難しい問題はほとんどなかったでしょう。気候や地形に関する問題以外には,東京の特色や関東地方の貿易港に関する問題,東北地方の気候と伝統的工芸品などに関する問題や北海道の農業に関する問題が出されています。関東地方の工業あたりが出題されなかったのは正直,意外でした。来年度の中2(現中1)のチャレンジテストでは関東地方の工業は狙い目になるかな? 私が思うに,貿易港の統計資料問題は成田と東京港の品目別の違いを記述させるなど,もっと工夫をこらした問題にした方が,より社会の問題らしくできたのではないかなと思わなくもありません。あれでは,せっかくの統計資料を活かしきれていない感じがします(ほとんど地方公共団体名と主な都市がどの地方公共団体にあるかを知っていさえすれば解けてしまうので)。まあ,まだ中2ということで設問レベルを自重したのかな? という気もしなくはありませんが。あと,(3)のまとめの部分に体裁が整ってない部分があったのはもったいないですね。
大問4
大問4のみ歴史の問題です。難易度の面からは難しい問題はほとんどなかったでしょう。しかし,テストを受けた生徒さんの中には最初の1問目で面食らった人も少なくなかったと思います。歴史の大きなできごとの年号を覚える必要性は昔ほどありませんが,各時代の節目やインパクトの大きいできごとの年号はなるべく覚えておくべきです。この大問にも文章記述問題が出されていますが,この記述問題も受験社会においては鉄板レベルの問題です。気になったのは,「株仲間」を問う問題で「同業者組合」と答えられた場合を可とするか不可とするかが難しいところかもしれません。ここは本来,校正を完了する前にしっかりと問題を吟味して,「同業者組合」を不可にするよう,「組合」の語などを設問文などにあらかじめ書いておくべきところだったと思います。
次回のチャレンジテスト作成時にはこういうことを再発させないことが必要だと思う次第です。
全体的に
全体的な難易度としては標準レベルの問題と言えるでしょうし,地図や統計資料を多く用いており,知識・理解一辺倒なテストにはなっていない点は評価すべきです。一方で,語句を答えさせる問題が少なめかなと感じました。これは私見ですが,あと2~3問ぐらいは記号で答えさせず,語句で答えさせる問題があってもいいのかなという感じでした。まあ,記号選択が増える背景として,地理分野は教科書間での記述内容の差異が大きいこともあって,致し方ないことではあるのですが……。
中2生向けに
今回のチャレンジテストを受検してみて,自分の成績状況に危機感を持った人は早めに中1・2の内容を春休みまでに固めておくことが大切です。成績は今月末あたりに渡されるはずですが,中1・2内容の復習はそれを待たずに開始できます。1日でも早いスタートを切ることが肝心です。2015年2月16日追記 B問題の分析のエントリを書き上げました。A問題との共通問題も結構あります。リンクはここからどうぞ。
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