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先日のエントリで述べた,朝日の副教材の件ですが吹田市の某中学でそれはどうよ? という問題が出題されたと報じられています。
大阪の中学で〝反日偏向出題〟 沖縄戦の日本軍任務「住民を守る=×」 朝日教材もとに作成した教諭は「建国記念の日」否定集会で講演(産経WEST)
定期テストは,それまでに学習してきた内容の定着状況などの確認・評価のためのテストですから,教科書外の内容を扱ったのであれば,その内容からも出題するのは致し方ないことではあります。しかし,やってはいけないことは厳然としてあるはず。
私は実際にこの記事を読むまで,記事タイトルをざっと見た段階では中3の話だろうかと思っていました。ところが,出題されたのは中1の地理だったということ。
中3なら学習内容の進度ペース次第では理解できなくはありません。ただし,その場合は進路に直結する内申点にも影響しますので,逆に重大問題となっていたでしょう。
中1の地理の期末テストですから,本来の範囲で言えば,世界の人々の生活の単元までか世界の諸地域のアジア州ぐらいまでかと思われます。地歴の並行学習だったとしても,歴史も古代の一部を学習できるのがせいいっぱいというところです。沖縄戦には指導内容はまったくリンクしないはず。どこをどうやって沖縄戦の話をねじ込んだのかも,私にはさっぱりわかりません。
まず,「疑義が呈される問題は出題しない」というのはテスト作問時の大原則です。特に特定の史観・思想が絡みやすい近現代史は,なおさら注意してかからなければならないところです。また,本来は疑義が出ないように複数人でチェックをしておくべきであり,他の人から懸念なり指摘なりが出れば,設問は差し替えるものです。
対象となった教諭は,上の産経の記事では「特定の政治思想を生徒に教えているのかどうか」という問いに対して「社会科の授業においては、広い視野に立って、社会に対する関心を高め、多面的多角的に考察することのできる生徒を育成していきたいと考えております。自身の政治的思想的考えを授業に反映するなどということは決してありません」と回答されています。
バランス感覚を持たれている教員の方であれば,記事で指摘されるような設問はそもそも作問しませんよ。
新聞を教育に利用するという取り組み(NIE)も広まってきていると思いますが,そうであればなおさら,教える側の教員はメディアリテラシーを持ち合わせておかなければなりません。
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