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近畿圏の公立高校の社会科の入試問題を眺めていたわけですが,昨年までと大胆に変化していた自治体がありました。滋賀県です。受験生もさすがに面食らったでしょうね。
さて,滋賀県立高校入試は昨年までと異なり,入試問題の体裁・出題形式そのものを大きく変化させました。
入試問題は,京都新聞のHPに掲載されていますので,参考までにどうぞ。
滋賀県立高校入試・社会科の変化
体裁の変化
これまではA3・2枚だったものがA4冊子8ページ(うち1ページは純粋な表紙)とページが大幅増となりました。出題形式の変化・文章記述問題分量の増加
問題の出題の方は,ページ数の増加と解答時間の10分増加に伴い,会話文の記述とかがかなり増えたことと,これまでの入試とは異なり,ノート(資料)の重量化や癖のある資料選定が目立っています。ただし,社会科の平均点は49.3点あり(情報源・PDFファイル9ページ目),大変革があった割には高かったような気もします。
また,出題形式については26年度入試が33小問(うち文章記述が12小問)となっていましたが,27年度入試は21小問(うち文章記述が13小問)と文章記述問題の占める比率が非常に高いのが特色です。
しかも,厄介なことに,80字以上100字以内の字数指定という長文記述問題も出題されているという厄介なおまけつきです。
今後の対策
今年の大変化が来年度以降も続く場合,滋賀県立高校の来年度の社会科対策としては,大きく2正面作戦を考えなければなりません。- 地理・歴史・公民の基礎知識の定着・重要用語の説明を文章で書く練習
- 資料を暗記した基礎知識で読み解き,特色などを文章で書く練習
また,資料の読み取りと記述問題への対応力を高めることが重要です(ここで差を付ける)。文章記述問題はよほど短文のものでない限り,部分点があるのが通常です。少なくとも部分点はかすめ取りたいところです。
最後に
近畿圏の公立高校入試では採点ミスを恐れてか兵庫県のように文章記述問題を全廃したり,大阪のように昔と比べると文章記述問題の出題量が減少したりする自治体が見られました。しかし,今年の滋賀県は,逆に学習指導要領が求めている「知識を活用する力」「表現する力」を見極める方向に舵を切ったと言えます。私個人としてはこの英断は称賛に値するのではないかと思います(現場の先生がしんどい思いをしたり,採点ミスの可能性も増える可能性があったりする恐れはありますが……)。
そういう点では滋賀県の今回の入試の変革は全国的にもかなり目立つものであると言えるでしょう。
余談
これはちょっと余談になりますが,「表現する力」として文章記述問題を大量に出題する自治体としては静岡県とかも有名でしょう(静岡県もここ数年かなりの易化傾向ですが)。興味を持っていただけたようでしたら,下の3つのバナーのそれぞれをクリックしていただけたら幸いです。また,他のブログを探す一助としていかがでしょうか。
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