中学校教科書分析 地理編その2-2

21:55:00
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前回に引き続き,「第2章 世界各地の人々の生活と環境」の大まかな分析の続編です。今回は教育出版と日本文教出版について述べていきます。

教育出版(教出)
  • P.15で世界の気候帯の分布を最初に取り上げていること自体は好感を持てますが,この章の扉ページで説明も何もありませんこのページだと解説を飛ばされてしまいかねません。その点は大きなマイナスでしょう。
  • 世界の気候区分に関しては,熱帯雨林気候など細かい区分まで取り扱っていることは素晴らしいです。また,内容・重要用語も手堅くまとまっています。ただし,伝統衣装の説明は少し弱めに感じるかもしれません
  • 言語や民族に踏み込んでページを割いているのも好印象ですが,一方で,世界の主食の分布が示されていないのはもったいないと思いました。
  • 宗教の説明には4ページが割かれています。イスラム教関連には2ページを割いているのに,キリスト教やヒンドゥー教の説明は皆無に近いのはいかがなものでしょうか。また,太字指定の重要語句選定がぬるいですコーランなどをもっと積極的に太字指定の語句にしていくべきです。太字指定が少なすぎるのは,ポイントが把握しにくくなるでしょう。そういった点で,物足りなさを感じました。
日本文教出版(日文)
  • 世界の気候帯が一部しか示されていません。具体例として取り上げられている地域は,カナダ北部・アンデス・モンゴルの定番所もありますが,その一方で極めて癖の強い地域が選ばれているのも一つのポイントでしょう(いい意味でも悪い意味でも)温帯に関する記述や雨温図がまったくこの章で無いのは如何なものかと思いました。また,太字指定の語句もほとんど見当たりません
  • 「社会のようすと人々のくらし」の節では,宗教面はイスラム教を中心に記述されています。しかし,教出と同様に太字指定の重要語句選定がぬるいですコーランなどをもっと積極的に太字指定の語句にしていくべきです。イスラム教の地域選定もウズベキスタンを選ぶなど,これまた独自性が強すぎます。宗教分布は世界地図で示されてるからまだいいものの,他の宗教の説明が無さすぎるのはどうかと思います。
  • 大都市のくらし(ロンドン,マニラ)や発展途上国のくらし(インド)についてですが,「スラム」ぐらいは太字指定にすればいいのに。また,最近は「BRICs」ではなく「BRICS」の方が通常的に使用されているはずです。一応キーワードの解説の項目欄で補足でその話は書かれていますが,次の改訂では「BRICS」を優先した方がいいのではないでしょうか。

まとめ
「第2章 世界各地の人々の生活と環境」については,「東書>教出>帝国>>日文」といったところでしょう。全社的にもっと太字指定できる語句を太字指定にしていくべきだと思いました。あとは日文の残念感が半端じゃないです。大阪書籍時代の手堅さは本当にどこに行ってしまったのでしょうか。とにかくこの章の日文は,独自性が強すぎて汎用性に欠けるところが目立ちます


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