スポンサーリンク
以前のエントリ(特別選抜分析その3)で書くのを忘れていたのですが,この問題に関してはちょっとした省力化のテクニックがありますので,紹介しておきましょう。
大問3(5)の概略
2016年の特別選抜の大問3(5)は,1974年・1994年・2014年の各年の日本の輸出総額に占めるアジアと北アメリカへの輸出額割合が円グラフで,各年の輸出総額が示され,それらを読み取って,空欄を補充する形式での文章記述問題でした。中でも,輸出総額については,各年ごとに計算してその額を求めないといけないという,ちょっと時間をかけさせられるいやらしい問題でした。
アジアの方については計算は不要ですが,北アメリカの方は1994年に比べて,2014年の方は割合がかなり減少している関係上,北アメリカは一応,計算しておく必要があります。
しかし,この問題でもちょっとした工夫で,計算が少しばかり楽にできるのです。
正確な数字を求めなければならないか?
まず,多くの受験生がやりがちなことは,問題中のグラフの割合や輸出総額の数値をそのまま使って正確に計算しようとすることです。数字がややこしくなればなるほど,計算の検算やらなんやらで時間を食ってしまいます。まあ,今年の特別選抜のように他の設問が簡単で時間が余裕で余っているのなら,正確に計算しても構いません。
まず,この手の数値計算が必要な場合,着目すべきは次のポイントです。
- 正確な数値計算をする必要があるのか否か?
正確な計算を求めている問題であれば,面倒くさくても正確な数値を使ってちまちま計算しなければなりませんが,今回の問題はそうではありませんでした。
じゃあ,どうしたら省力化できるのか?
次の段落をご覧ください。
小学校に習った算数の手法で計算を簡略化
受験生の皆さんは,「概数」という単語に見覚えはありませんか?今回の問題は,正確な計算は不要ですから,輸出総額や割合などややこしい数字は概数として簡略化した形で計算し,大まかな数字の傾向を掴めばよかったのです。
例えば,1994年の方であれば,輸出総額が「40兆4980億円」ですが,概数として「40兆5000億円」とキリのいい数字にすれば計算は楽になりますね。合わせて,割合の方を「30%」と概数で考えて計算すれば,およそ12兆5000億円ぐらいだろうとなりますね(実際には四捨五入をして,12兆6354億円)。
2014年の方も同じように,輸出総額を73兆円,割合を20%と概数にしてしまうことで,およそ14兆6000億円と楽に計算できるのです(実際には四捨五入をして,14兆4724億円)。
2年とも概数の計算で楽に求められました。
ただし,この方法には注意点があります。
概数での計算結果があまりに際どい僅差だったという場合は正確な計算を行わなければなりません。
結論
具体的な計算結果の数値を解答欄に書く必要はないけれども,計算が必要だというのであれば,なるべく概数を使って計算を省力化したいものです。入試ってわずか数分のタイムを省力化できただけで後の問題の見直し時間が確保できたり,悩ましい問題の考える時間が確保できたするものです。
たかが数分,されど数分。
このわずかの時間の差が勝負を分ける場合だってあるということを肝に銘じてほしいかなと思います。
興味を持っていただけたようでしたら,下の3つのバナーのそれぞれをクリックしていただけたら幸いです。また,他のブログを探す一助としていかがでしょうか。
スポンサーリンク
スパムコメント防止の観点から,単語入力確認を導入しています。
悪しからず,ご了承ください。
また,感情アイコンは次のボタンをクリックして,コードを確認の上,ご利用ください。
感情アイコン感情アイコン