スポンサーリンク
はじめに
前回のエントリに引き続き,大阪市の大阪市統一テストの問題一式が「非存在」ということについて,コメントをしていきたいと思います。今回は,テストの作問経験があるものとしての実務的な面からと1つ気になったことを書いていきます。
前回のエントリに比べれば,少々短いですので,よろしくお付き合いくださいませ。
作問経験者としての視点と指摘
体裁とかは基本的に過年度のものを踏襲する
今年度から実施された大阪市統一テスト(昨年10月実施)が今後実施されるかどうかというところもありますが,評価の仕方を考えると,今後も実施されるような気がしています(当然,新年度予算案で予算が反映され,大阪市会で可決されなければいけませんが……)。今後も,大阪市統一テストを継続して実施し,競争入札で民間企業に発注したりするのであれば,作問側としては当然,過年度の問題と成績資料は絶対に目を通しておかなければならない代物です。
しかし,「非存在」となると,そういう場合どう対応するんでしょう? 東書から取り寄せます? それとも,内緒でストックしているのを提示するのでしょうか?
まず,組版の点から言えば,表紙とか字落としなど,機械的に組んでいけるところは過年度の体裁に合わせてさっさと組んでしまいたいものです。
過年度の体裁から大きく改善したり,体裁を一新したりという場合にはあまり意識する必要もないのでしょうけど……。
癖のある問題のバッティングは避けたい
作問する側からすれば「これまでにどのような問題を出題してきたのか」とか「目標平均点」などのチェックポイントが当然ありますから,その点を意識して作問するためには絶対に過年度の問題用紙・成績資料には目を通したいのです。また,社会科の一問一答レベルの鉄板の頻出問題ならともかくとして,癖のある設問(あまり目にしない統計資料を使った問題など)のバッティングは確実に防止しておきたいところです。
癖のある質問でバッティングなんてやらかしたらある意味,作問側の芸がないとか手抜きしたんじゃないのかって色々と問題になるはずです。
これらの観点からも,問題一式は現物(紙かデータかは問わない)で一定期間はストックしておかなければならないはずだと,筆者は考えています。
次年度からは,ちゃんと問題一式を手元に置いておいてほしいものです。
さて,大阪市内の企業は入札に参加してた?
もう1つ,疑問に思ったのは,このテストは当初,競争入札が行われたわけですが,はたして大阪市内の民間企業は入札に参加していたのだろうか? という所もちょっと気になっています。少なくとも,この手のテストに定評のある民間企業(採点作業まで込みで)が大阪市内に2社はあるはずなんですけどね……。
ただ,今回はもともとの入札日が遅く,試験実施日までのスケジュールがあまりにも詰んでいたので敬遠したのかな? という気もしますが。
実際のところがどうなのかはわかりませんが,筆者からすると随意契約でわざわざ大阪から離れた東書を選んだのは,市内の企業に統一テストの成績データを持たせたくなかったから,わざと市外の企業である東京書籍に随契を回したんじゃないのか? という気もしています。
興味を持っていただけたようでしたら,下の3つのバナーのそれぞれをクリックしていただけたら幸いです。また,他のブログを探す一助としていかがでしょうか。
スポンサーリンク
スパムコメント防止の観点から,単語入力確認を導入しています。
悪しからず,ご了承ください。
また,感情アイコンは次のボタンをクリックして,コードを確認の上,ご利用ください。
感情アイコン感情アイコン