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エイチ・ツー・オーリテイリング、堺北花田の阪急撤退 消費増税や競争環境激化で事業継続困難 神戸阪急以来(産経WEST)
記事によると,イオンモール北花田の核店舗の1つであった阪急百貨店の堺北花田店が来年7月末で閉店し,撤退するとのこと。
残念ではありますが,赤字が数年続いていたようですし,周囲の状況とかを考えていくと撤退の決断は阪急としては正解なのかもしれません(1Fの食品売り場だけはもったいないとは思いますが)。
店舗面積はどうしても手狭
まず,北花田阪急は店舗面積自体がそんなに広くはありませんでした。現在の近鉄百貨店の阿倍野本店みたいに広過ぎるのも問題ですが,北花田阪急は百貨店としては正直手狭だったように思います。
その点で,品揃えが限定的なものになってしまい,魅力はどうしても高島屋の堺店・泉北店あたりに比べると弱かったのかもしれません。
日配食品・生鮮食品に関しては,売り場面積的にも「北花田阪急>>高島屋堺店」なのは断言できるのですけどね。
上の階はどうしても面積的に弱く感じました。
何回か訪れたことはありますが,自分の印象としては1階は活気はあるものの,2階以上の阪急のフロアとしてはやっぱり活気に欠けていたように映りました。
もちろん,私が行った時のタイミングもあったとは思いますよ……?
周辺との競合
イオン系が多く,ドンキも,来年にはアリオが……
周辺店舗との競合関係はかなり大変だったのは間違いないと思います。同じモール内に核店舗であるイオンや様々な専門店がありましたし,新金岡にもイオン(旧サティ)があって,低価格路線のドン・キホーテができたこともあったでしょう。
他にも,一部の商圏は確実に被るのに,イオンモール七道をオープンさせたのもいかがなものかなと思います。
ただ,イオンモール七道は七道でどこまで生き残れるんだろうかとも思います……。
やっぱり,北花田に比べると「これ!」という売りがイマイチ見えてきませんし,飽きが来てしまったら,周辺地域の人はともかくとして一気に人の流れは引いてしまうかもなあという気はします(一部の飲食店はともかくとして)。
産経の記事には書かれていませんが,来年には北花田からも比較的近い河内天美エリアにアリオ松原がオープンする予定とのこと。
北花田阪急からすると商圏が被っているところに競合する商業施設がどんどん増えてきている以上,売り上げがさらに削られるのは目に見えているということなのでしょう。
ららぽーとはさすがに商圏が被らない気はするけど……
記事ではららぽーと和泉についても触れられていましたけど,ららぽーと和泉と北花田ではそもそもの生活圏が違うと思いますね。そもそも,ららぽーと和泉の圏内の人にとっては,泉北線沿線であれば高島屋泉北店,阪和線沿線の人であれば高島屋堺店か近鉄百貨店の阿倍野本店となるように思います。
まあ,北花田の商圏でも南側で車持ちの人にとっては,ららぽーと和泉とコストコに流れる可能性はあるかもしれません(ただ,和泉中央の地域は渋滞も酷いスポットだった気がしますけど……)。
ですが,車を持ってない人にとってはオープン当初に運行されていた無料送迎バスが廃止されてしまった以上,ららぽーとまで足は運ぼうという意欲はあまり無いようにも思います。
栂・美木多のクロスモールでさえ,ちゃんと無料送迎バスを運行し続けているのに,ららぽーとの消極対応は褒められたものではないでしょう。
筆者の推測
阪急を取り巻く環境の変化もあると思う
私が推測するに,出店当初の状況と違い,現在のH2Oリテイリングは2014年の途中からグループ内にイズミヤを抱えこむ形になりました。まあ,元から阪急オアシスは抱えていましたけど……。
わざわざ,グループ内のイズミヤの競合相手であるイオンと組む必要性が薄れてきているのは否定できないと思います。
そういう点も,今回の撤退発表における隠れた1つの理由なのではないか? と私は思いますけど……。
イオンと組むよりは,グループ内のイズミヤの業績が良化する方が,H2Oとしては望ましい話でしょうから。
余談(郊外の百貨店は厳しい?)
携帯でアイキャッチ用の写真を撮影して,仕事が詰まっていて執筆ができない間に,今度は八尾西武が閉店とのニュース。大阪では貴重な西武百貨店が……。
セブン&アイHDとしてはトータルで稼げれば別に構わないのかもしれませんけど,一抹の寂しさはありますね。
百貨店は高品質・高級路線ですから,世間の景気の影響を受けやすいところではありますけど。
おまけ
こんな本がありましたのでご参考までに。
エイチ・ツー・オーリテイリング(阪急阪神百貨店)の会社研究 2017年度版―JOB HUNTING BOOK (会社別就職試験対策シリーズ)
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