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前回に引き続き,和歌山県立高校入試(一般選抜)の社会科についてコメントしていきたいと思います。
大問3について
大問3は「教科書に出てくる女性から歴史を振り返る」というテーマに基づいた歴史の問題です。文章記述問題もいたって標準的な問題ですし,用語解答も標準的なものばかりです。
強いて,気になる問題を上げるとするならば,問3・9あたりでしょう。
問3について
問3は,飛鳥文化の頃の仏像写真を選ぶ問題です。正解はアの広隆寺の弥勒菩薩像ですね。ただし,この像の写真を見てすぐに判断できる人は,歴史が得意な人なはずです。
苦手な人は消去法で解答を導き出さなければなりません。
幸いなことにイ~エは超有名な仏像だらけですから,消去法も苦労しないと思います。
イが平等院鳳凰堂の阿弥陀如来坐像(平安時代),ウは東大寺の大仏(奈良時代),エは東大寺南大門の金剛力士像〔吽形〕(鎌倉時代)でした。
問9について
ウ(領事裁判権の廃止)は日清戦争直前から翌年にかけてのことですし,エは明治初期の樺太・千島交換条約,オは下関条約についての内容でしょう。日露戦争の方は賠償金は取れなかった(←ここ重要!)ことに不満を持った市民が日比谷焼き打ち事件とかを起こしたわけですし。
大問4について
大問4は,「内閣総理大臣の役割」をテーマとした公民の政治分野の問題でした。公民の政治分野の問題としてはいたって標準的でしたし,奇をてらった問題もありませんでした。
問2のメディアリテラシーの内容を説明する文章記述問題がちゃんと答えられたかどうかが点差を分けるポイントになったでしょう。
公民の文章記述問題としては問い方は様々あれど,解答内容としては定番問題ですから,事前の対策がちゃんとできていれば書けたとは思います。ただ,教科書によっては情報リテラシーなど書き方はいろいろあったような気が……。
大問5について
大問5は,「現代の国際社会」をテーマとした公民の問題でした。難度は記号の完答問題が2小問あったとはいえ,基礎的な内容の設問でしたのでさほど難しくはなかったでしょう。
唯一,文章が書きにくかったのは発展途上国に対する援助を行う理由(発展途上国をどのような国にしていくことか)を問われた問3(2)ぐらいでしょう。
解く順番について
大問2の記述問題辺りが厄介でしたから,大問2を後回しにして解き進めるのが良かったのではないでしょうか。2017度入試を見据えて
分野別の配点数は変わらないでしょう。このあたりは和歌山は非常にうまく作っています。
ですが,来年度の小問数がどうなるかは微妙なところかもしれません。
私からすると微増するか,現状維持のどちらになるでしょうか(さらに減少とは考えにくいです)。
また,文章記述問題が3小問減少した揺り戻しが2017年度入試に出てくるかどうかも要注意でしょう(記述問題が増量するかどうか?)。
いずれ過去問演習をしていく時期にさしかかっていけば実感するでしょうけども,小問数が多い・少ないパターンの両方に慣れておく必要はあるでしょう。
テストの解き進め方については,他の分析記事でも述べていますが,正直に最初から解く義務なんてありません。
簡単そうな問題から手を付けて,厄介な問題にかけられる時間の余裕を作ることを意識することが必要です。
新中3生には,そういったことも意識して今後のテスト勉強に取り組んでほしいなと思います。
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