【2017年度入試】大阪府立高校入試・一般選抜社会科問題分析:その2(大問1について)

11:04:00
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入試問題を分析 大阪府立高校入試 社会科
仕事の関係で投稿間隔がしばらく開いてしまいました。
GW中に複数の記事を投稿して,また,しばらく仕事に没頭する形になると思いますが,なにとぞご容赦いただければ幸いです。

今回は,3月に投稿した2017年度大阪府立高校入試の一般選抜の問題分析の続きを今回・次回とやっていきたいと思います。
昨年度の分析記事と同様に,今回は具体的に大問1についての記事です。
昨年度は大問1・2を1回でやりましたが,今回は統計問題に関するテクニックについての話もあるので,大問1のみとします。

大問1について

大問1の大まかな概要

大問1は神戸の街がテーマ
大問1は神戸の街をテーマとした地理・歴史・公民(国際分野)の融合問題です。
レベル的には基礎~標準問題が中心ではあるものの,(1)③のように時間を少々喰わされたり,(3)④のようにややこしい計算が要求されてかなりの時間を喰わされる難問も潜んでいるなど油断はならない大問だったと思います。

やはり,かなり目立つ点としては,久々に地形図の読図問題が出題されたことだと思います。
まあ,地図記号の知識問題なら昨年度入試の特別選抜の大問1で出題されていましたが……。

地形図は大阪では極めて珍しい新・旧比較の形式で

大阪府の地形図読図問題は,たいていは地形図を1つ示しておいて,それを読み解く形式です(今回の入試で言えば図Ⅰに関する設問)。
ところが,今年度の入試ではそれだけではなく,同じ地点での新・旧の地形図を比較して読図するという大阪府立高校入試としてはしばらくの間と限定しておきますが,見た記憶が正直言って無いパターンで出題されました。

地形図の新・旧の比較問題については,地形図の読図問題が毎年出題されている兵庫県立高校入試では割とよく見かけますけど……。

なお,大阪府立高校入試においては地形図の読解自体は4~5年に1度ぐらいの頻度でしか出題されてきていません。
なので,ベテランの塾講師の人ならもうそろそろ出題されるかなという予測はできていたかもしれませんね(あとは例年通りの傾向なら,今年度に出題された以上は数年ぐらい地形図が出題されない可能性が高いでしょうか?)。

各小問についてのコメント

それでは,具体的に気になった小問についてのコメントを次以降で記します。

(1)②は,地形図上の長さから実際の距離を求める設問でした。この設問は「地図上の長さ×縮尺の分母」で元の距離になることを理解できていれば大丈夫だったはずです。後は,単位変換をしくじらなければというところでしょう。

続いて③は新・旧の比較+正誤判別のパターン。ここはちょっと時間をかけて慎重に読図したいところ(とはいえ,後の設問数を考えればそこまで時間もかけられませんが……)。
両方の地形図での全体的な変化を簡単に言ってしまえば,宅地開発が大幅に進行しているという点です。そこらへんに気付けば,たいして時間をかけずに正解のが導き出せたのではないでしょうか。

(2)は歴史に関する小問ですが,内容のレベル的にここは落としたくはないところ。
①は,「日宋貿易or大和田泊→平清盛」と連想できれば良いでしょう。
②は,「日明貿易→足利義満,勘合(符)・勘合貿易」が連想できないといけません。

(3)は公民が軸であるものの一部に地理・歴史の設問もあります。
①は「わが国の初代内閣総理大臣」から伊藤博文が連想できないといけません。
②は国際組織の単元なので,割と試験直前に学び終わったところなので問題はないと思います。国際組織の略称は,基本的に英語表記の頭文字を寄せ集めた略語なのでそういう点にも着目しておくと良いかもしれませんね。
今回の世界貿易機関は英語では「World Trade Organization」と書きます。世界→World,貿易→Trade,機関→Organizationとそれぞれ訳が当てられます。ですから,後は頭文字を集めてWTOのエが正解となります。FAOは国連(国際連合)食糧農業機関,IMFは国際通貨基金,NGOは非政府組織の略称です。国連の専門機関は略称でUNが付く・付かないところがそれぞれあるので,少々注意が必要です。
③は税の区分ですが,基礎レベルなのでここは間違えたくないですね。
④は統計資料2つの読解ですが,「正しいものをすべて選びなさい」という形式なので,府立高校入試としてはなかなか嫌らしく,珍しいなというところです。この形式の場合は,他の設問で時間を節約してここにある程度の時間を確保しなければなりません。なお,④はちょっと厄介な点があるため,詳細は次の節で書くこととします。

統計資料の計算は概数を活用すべし

統計資料の計算は正確な数値を要求されない場合は概数を活用すべし!
さて,(3)④ですが,こいつは計算を要求される選択肢があるため,かなり時間を喰います。
前年度入試の分析記事でも書いた概数を使わないと時間がきつくなります
の選択肢(神戸のコンテナ取扱量)は,2014年の神戸港のコンテナ取扱量を計算しなければなりません。とはいえ,正確な数値を求められているわけではありませんから「概数を使った計算で省力化すること」が有効です。

具体的には,日本のコンテナ取扱量「21808」×千個を「22000」×千個と概数にするのが手っ取り早いです。あとは22000×0.12→220×12と小数点を消せば計算も簡単。
概数で2640×千個と求まります(とはいえ,実際にはもうちょい減るのですが,およその当たりは付けられますね)。1980年(1456×千個)より間違いなく神戸のコンテナ取扱量は増えていることは一目瞭然です。

後は,も同様に計算が必要となりますから,ここも概数でおよその当たりを付けなければなりません。「22000×千個」をそのまま流用し,日本の上位5港割合は71.4%なので「0.71」で計算すると良いでしょう。そうすれば,およそ「15600×千個」ぐらいだとあたりが付けられますからあとは上海の取扱量と比較をすれば良いわけです。

馬鹿正直に正確な数値を使って計算しなければならないという問題ではないのですから概数で当たりを付けてしまうのも戦術の1つです。

残りの選択肢についてコメントしておくと,は1980年がアメリカのニューヨークですから,これは誤り。
ちなみに,1980年で2位のロッテルダム(オランダ)には「EUの玄関口」と称されたユーロポートという港があると学習する教科書もあるでしょう。とはいえ,かなり前の教科書では全社にユーロポートの話はあったはずなのですが今は書かれていないところもありますね。

は選択肢に書かれている通りだとしか言いようがありませんね。

最期に

入試分析は次回以降も続いていきますが,基本的に試験問題を解く際は時間との戦いです。
解ける問題からサッサと解いて,時間がかかりそうな問題は後回しにすることが鉄則。
何も大問1から解く必要はないのです。
今回のように大問1から見かけによらない罠問題が潜んでいると大ダメージを受けかねません。
これは後回しにしようという設問を見定める判断力も養ってほしいなと思います。

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