【2018年度入試】大阪府立高校入試・一般選抜社会科問題分析:その3(大問2について)

11:30:00
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入試分析
前回は,大問1について分析してきました。
今回は,大問2についての分析を行いたいと思います。
気になった設問は,さらっと解説してみます。

前回に引き続き,今回も長くなるかもしれませんが,よろしくお付き合いください。

大問2について

大問2 わが国の交通や通信
大問2は,「わが国の交通や通信」をテーマにした分野融合問題でした。
地理,日本史,現代社会(公民)を融合させています。

レベル的には標準~やや難といったところでしょうか。
難度が上がっている理由としては,頭の中で世界地図を思い浮かべて解かないといけない設問があったことです。

これはよく考えてあたらないと頭の中がこんがらがるでしょうから,一部の設問は後回しにした方が良かったでしょう。

各小問についてコメント

(1)は,日本地理をベースとしつつも1小問に歴史内容が含まれる構成となっています。なお,当サイトでは②については「開拓使」を重く見て歴史の領域と区分しましたが,教科書によっては地理と判断するのもありかもしれません。
①は,日本の領土面積の選択と経済水域か領海のどちらが領土面積の10倍以上あるのかを選択する完答形式の設問でした。ここはⓑが正解にたどり着けたかどうかでしょう(領海は沿岸から12海里、経済水域は原則的に12~200海里までの範囲まで)。
②は,落としたくないですね。
③の(a)は,児島~坂出間が岡山県~香川県であることを覚えていたかどうかですね。
(b)も知識的には標準レベルでしょう。瀬戸内は中国山地・四国山地に挟まれていますので,年間降水量は少ないわけです。また,庄内平野は山形県,越後平野は新潟県,濃尾平野は愛知県だということを理解できていれば,讃岐平野はすぐ選べたでしょう(讃岐=香川とわかっていれば直接選んでもOK)。

(2)は,最初の見た目よりは厄介だったかもしれません。
①は,種子島の位置を覚えておかないと解けない問題でしたが,種子島は歴史で学んだ重要地です(おそらく地図でも確認したはず)。鹿児島県に属しているのを知っていたかどうかでしょう。消去法で攻めるなら,(佐渡島)・(対馬など)を消して,残りでというところでしょう。は伊豆大島とか八丈島とかですね。
②の(a)は,兵庫県明石市を通る経線の経度が「東経135度」であることがわかれば解けたはずです。
問題は次の(b)です。これが,今年度の大阪府立高校の世界地理分野一の曲者だったことは言うまでも無いでしょう。
アフリカ大陸の西側に本初子午線(経度0度の経線)が通っていることまで意識して理解できていたかどうかが問われる設問でした。なにせ,問題用紙中に世界地図が一切無く,頭の中に世界地図を思い浮かべた上で,「アフリカ大陸はどこらへんや?」ということを考えないといけません。しかも,選択肢を「すべて」選びなさいというところがこれまたいやらしいです。「すべて」が出てくると,受験生サイドは心理的に「本当にこれで良いのだろうか?」という疑心暗鬼に陥りやすいわけですからね。迷いに迷って余計な選択肢を書き加えたり,減らしてしまった受験生も少なくはなかったでしょう。

(3)は,先に選択肢の内容を確認し,グラフを丁寧に読んでいけば,答えは導きだせるはずです。ただ,24歳以下から70歳以上まで5歳刻みで区分が細かいので,どうしても読図にはそれなりの時間がかかります。他の基礎~標準レベルの設問を手短に解いて,こういう時間をかけざるを得ない設問に時間を確保しておきたいですね(これは来年度もそうでしょう)。

最後に

次回は,外交史をメインとした大問3についての分析を行いたいと思います。
大問3もここを出してくる? というところがありました(教科書の記述内容的には出てもおかしくはないのですが,もっと他に出すところあったでしょ?)。
次回はそういうところになってくるかなと思います。

2018年4月16日追記: 大問3・4の分析のエントリを書き上げました。

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