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今回は,3月10日に実施された大阪府立高校入試の一般選抜の社会科の分析の3回目です。
- 前々回:一般選抜社会科問題分析・その1
- 前 回:一般選抜社会科問題分析・その2
大問1について
概要
大問1は,1970年に大阪で開催された万博をテーマとした歴史と公民の融合問題でした。分野については,大まかに次の通りになります
- 歴史:現代,中・近世
- 公民:経済(円高・円安,基本的人権,公害)
コメント
(1)は,いきなり漢字指定の設問でした。「所得倍増(計画)」は,教科書によっては太字指定になっていないものもあるのでギョッとなった受験生がいたかもしれません。
(2)は,年代整序の問題でした。
まだ,解きやすい問題だったかなと思います。ウが「非自民の細川内閣が成立した。」と近い年の内容であれば,ちょっと厄介だったかもしれません。
なお,アが1991年,イが1990年,ウが1976年のできごとでした。
(4)は,珍しい語の解答でした。
採択されている教科書メーカーのほぼすべてが太字指定していない語でした。
意図はわからないではないですが,教育出版の歴史教科書で風説書に触れられているのは本文ではなく,注釈の方の小さい文字だったので,受験生にとってはある意味,想定外の出題になったと言えるかもしれません。
(5)①は,地理的な知識も必要となる設問です。四大公害病については,病名・原因物質・どの地域で発病したかなどを地図も使ってまとめておいたほうが良いでしょう。
歴史の他の単元でも,地図を用いて場所を確認しておく作業は大切です。
(5)③は,円高・円安の設問です。この設問に関しては,正確な計算が必要です。
あとは,基準である1ドルに対しての円高・円安の意味をちゃんと理解できていたかどうかが肝になります。
大問2について
概要
大問2は,2014年度予算編成の流れ(閣議決定~予算が審議で成立するまで)を読んで,公民の内容を問う問題でした。消費税に関する話を入れたかったので,あえて2015年度予算ではなく,わざと2014年度予算の方を用いたのでしょう。
出題内容については,大まかに次の通りになります。
- 現代社会:少子高齢化
- 政治:国会,内閣
- 経済:租税と財政,社会保障
コメント
(1)②は前問①の累進課税の内容を説明している(1)の囲み文章の内容を参考にして,逆の状況になるよう書くことを心がければ楽だったでしょう。(4)は記号を選択したうえで,誤答を正答に訂正する完答問題でした。
この解答形式は私立高校っぽさを感じます。
衆議院の優越は要所要所を押さえておく必要があります。特に,数字関係や両院協議会などの語は穴埋め問題などで頻出です。
(5)も各年によって若干の数値変更はありますが,国の一般会計の歳出とその割合のグラフの読み取りでした。
このグラフも頻出ですので,数値の違いは有れど,大まかな傾向は押さえておかなければなりません。
このグラフの傾向は,早くて3~4年後に有権者になっている人は国政の選挙で一票を投じる際の1つの資料でもあります。そういったことも頭の片隅に置いておいてほしいですね。
(6)②は記述式ですが,図などで少子高齢化を読み取った上で,若者~中年の世代が高齢者を支える負担がどうなってきているかを問う設問でした。少子高齢化が分かっていれば高齢者を支える年代の人口が減少していることも読み取れているはずですから,正答にたどり着けた人は多かったのではないかと思います。
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