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2015年度大阪府立高校入試・後期試験終了
昨日,大阪府立高校入試の後期試験が行われました。受験生の皆さん,お疲れ様でした。それでは,社会科の傾向を分析してみたいと思います。
入試分析のための紙面は,入試問題の現物ではなく,朝日新聞(3月17日)の別刷り特集の大阪2面を読んでということになりますので,その点,ご了承願います。
社会科の傾向分析
大問の分析
- 京都市内の野外調査(地形図の読図中心):3分野融合
- 海外の留学生との会話から:世界地理(1小問の一部に歴史要素あり)
- 税と土地制度に関する歴史:歴史・公民融合
- 政治のしくみ:公民・歴史融合
という形式で,例年より大問が1問増えています。1つの大問で複数の分野を融合させる出題形式は例年通りと言えます。ただし,大問2はほぼ世界地理のみで構成されている状況なので,ある意味で珍しいかもしれません。
解答用紙・解答から見た入試の変化
今年は昨年より,文章記述問題が1問増え,用語・語句・数字で解答する設問が3問減少しています。また,記号の完答問題も昨年は5小問でしたが,今年は3小問に減少しています。解答用紙から見ると,少し易化傾向かなと思います。
今年から記号選択問題は,あらかじめ記号が解答用紙に印字されているようです。多分,採点ミスを防ぐための策であると思いますが,用語解答の問題が減って記号解答の割合が増加したもありますので,体裁が何というか京都府立高校入試っぽくなったなという感じがします。
各大問の分析
大問1
(3)・(4)②・(6)が日本地理,(1)・(2)・(4)①が歴史,(5)の2小問が公民となっています。基礎~標準レベルの問題のみと言っていいでしょう。
日本地理はすべてが地形図の読み取りの問題のみという極端な振り方をしてきました。(3)あたりを落としてしまうと上位校ではきついかもしれません。
歴史は室町時代と江戸時代末期,公民は地方自治が出題されました。
大問2
この大問は(1)のⓐのみが歴史(とはいっても地理教科書に掲載されていますが)で,あとはすべて世界地理の問題です。この大問は,大問1に比べると難度が高い設問が多いです。標準~応用レベルの問題と言っていいでしょう。
(2)は国の特徴だけで解ける問題です。(3)は時差の計算の中では難しい問題となります。ここを解けるかどうかがポイントでしょう。(4)は熱帯と乾燥帯だけなのでア・エを消去することで解けます。ただし,ウだけはちょっと酷かなあと思います。
大問3
難度は,標準レベルの問題でしょう。しかし,(1)ⓐは「庸」とか違う税を問うべきでした(後の(4)で気付いた受験生にとっては特大のボーナス問題に)。(4)の設問文中に堂々と(1)ⓐの正解の文字を載せちゃってますよ……。(4)の記述問題については「竹槍で ドンと突き出す 二分五厘」という川柳を思い出せたかどうかがポイントでしょう。(6)①は1975年度は前年より税収額が減少していますから,「一貫して」というのは誤りとなります。
大問4
難度は標準レベルの問題が中心です。ただし,(3)と(5)が少し難度が高めかもしれません。公民は地理・歴史に比べると基本的に難問が出しにくい単元なので,先に手を付けてしまうのもありだったでしょう。
中2生の皆さんへ
中2生の人は,次年度から大阪府立高校入試はすべての学科が原則5教科の入試になりますから地理・歴史は早めに記憶を定着させて,インプット・アウトプットの能力を引き上げて,得点力向上を狙いましょう。そうすれば,他教科へ勉強時間を傾けられる素地ができます。
大問を解く順番について
受験生の大半は問題用紙の順番通りに解きますが,今後のことを考えると,まず,時間をかけずに解ける問題からさっさと解いていき,時間がかかりそうな問題は後に回すという手法を今のうちに会得しておいた方がいいです。何も,順番通りに説く必要なんて全くないわけですよ。
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